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血のつながり

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母に頼まれて、買ったけど預かってもらっている、という旅行バッグの支払いと引き取りに行った。「サザビー」というお店で、機能的なバッグが手頃な値段で揃っている。
 そこは、私も好きなお店だ。

 ぷらりと入って何気なく商品を見て回っていると、店員さんがやって来た。
以前から1、2泊用で、自分で持てるバッグを探していたのだが、なかなか合格品がなくて、ずうっーと機会があるごとに探しているのだ、と言うと、店員さんはあれやこれやとお勧め商品を見せてくれた。

 とにかく丈夫で軽いこと、これは絶対条件。カジュアルでもスーツ姿で持っても違和感がないこと。コンパクトな割に容量があること。外ポケットがあること。内側も適度にポケットがあって(多すぎは×)、自分にあった機能性を備えていること。しかも手頃なお値段であること。1万円〜1万5千円ていどを想定。
 という、むちゃくちゃわがままな要求に応えてくれたバッグには今まで出合えなかった。旅行直前にあせって買うと絶対失敗するから、と、絶対妥協しないで今まで我慢してきたのだ。もう10年以上、出合いを求め続けている。

店員さんと話をしながら、いろいろ見ていくうちに、最初自分がいいな、と思ったバッグは予選落ちし、自分が持って苦にならないサイズの、茶色にオレンジ色の取っ手がついた写真のバッグに決めた。色は、ダーク系の方が汚れが目立たなくていいし。色はほかに黒とベージュ系があったが、茶とオレンジの取り合わせがおしゃれだな、と、これに決定した。

 そして店員さんに告げた。
『実は先日私の叔母がここで買ったバッグの支払いと引き取りを頼まれたんで、そちらは別会計でお願いします』
『あっはい、では』
預かり書を店員さんに渡し、彼女がそれを開いてチェックする。
『あらぁ??』
上品な感じの店員さんが、顔に似合わない素っ頓狂な声を上げた。
『えっ??どうかしましたか?』
『これ、お客様が今お買い求めになったバッグと同じ型の色違いですわ』
『ええっ』 Σ(゚Д゚;≡;゚д゚)

私もびっくりしたが店員さんはもっとびっくりだ。
『こういうことってあるんですねぇ』
と、たいそう感心している。
私はひどく動揺した。
これって、血のつながりはどうにも抗えないってこと????

店員さんが出してきた商品は、まぎれもなく同タイプ、同サイズの色違い。
ああ、恐ろしい。

しばらくして叔母から電話がかかってきた。
『引き取り、無事いきましたかしら?』
『えっ、あっ、はい』
『どうぉ〜? そのデザイン』
どうぉ〜? って、どうもこうも、
『いや、ええ、いいんじゃないですか? とっても』
まだ動揺していたので、しどろもどろでこう答えることしかできなかった。
後でことの詳細は教えてあげるつもりだけど、
叔母は大笑いするだろうなぁ、
いやぁ、参りました。

by peteandfluffy | 2005-09-19 18:58 | 雑記  

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