【根室〜霧多布の夜篇】ぐるり道東の旅


多布が近づいてきた。
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宿はこの日もアポ無し。
市街地に入ったころには日はとっぷりと暮れていた。
『お父さん、今晩どうします?』
叔母が切り出した。
『........』
叔父の黙りこくるときは、何かを懸命に考えているときだ。
あと、多分都合の悪いとき。
人気のなくなった街中を車でぐるぐると回る。
どうやら宿屋を探しているようだ。
ここへきてついにアポ無し突貫部隊の旅は命運尽きたか...

メインストリートから住宅街にまで入り込み、うろうろと動き回る。
向こうに小さなスーパーらしき看板が見えた。
叔母が『ちょっと、あそこで訊いてきます』と、クルマを降りた。
ガラス越しに店の中が見え、叔母はレジの奥さんと何やら長話だ。
時折大笑いしている。どうなってるんだろう????
叔父と私は顔を見合わせた。

やがて叔母がすたすたとクルマに戻ってきた。
笑みを浮かべている。
これはいい知らせだ。

『ちょっと、面白いことってあるわねぇ』
叔母がレジの奥さんにどこか宿をご存じないですか、と尋ねると、
奥さんは『あらぁ.....』と言って満面の笑みを浮かべた、という。
どうしたのだろうと思っていると
『あのー、うち、宿やってるんですよ〜』
連休中は連日満室で大忙し。
最終日の今日はひと休みしようと宿は閉めたそうだ。
部屋はもちろん空いている。というより、今夜は我が部隊の貸し切りだ。
ただ、部屋や食事の準備があるので、あと1時間半ほどしてからきてほしい、
ということだそうだ。

コーヒーでも飲むことになり、喫茶店を探した。
スロットマシンや麻雀のゲームがあった。
先に手を出したのは叔母。
くだものやら7の字やら黄金色のベルやらがくるくると回る画面。
クルマを置いてきて後から入ってきた叔父は
『あーっ、懐かしいなぁ、これぇ』と言ってそのまま画面に釘付けとなった。
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延々と回り続けるスロット。
というより無言で回し続ける二人。
もはやテコでもうごきそうにない。
ううむ.......

時間がくると、叔父はいかにも名残惜しそうに店を出た。
コーヒー屋は思いがけない大もうけだったろう。

宿の食事は、名物の牡蠣と根室名産・花咲ガニ。
ウニの隣りの固まりは、またまたクジラだ。
釧路で揚がった鯨は三十分で売り切れた、という。
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食事の後行った霧多布温泉「ゆうゆ」はとっても良かった。
まだ新しく、立派な施設で料金は大人1人たったの500円。
絶対お勧めだ。
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by peteandfluffy | 2005-10-01 10:40 | 旅/国内  

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