ジェームス・ディーンの、あの映画

だだっ広い十勝野を移動の車中、話題は何故か往年のハリウッド映画になった。
「カサブランカ」「慕情」「ひまわり」ほかいろいろ、
イングリッド・バーグマンやらハンフリー・ボガードやらソフィア・ローレン、グレゴリー・ペック、そうそうたる映画スターたちの名前が次々と挙がり、ジェームス・ディーンの名前に辿り着いた。
叔父『理由無き反抗』
叔母『エデンの東!』
叔父『ほら、そして、あの、エリザベス・テーラーと共演した...』
叔母『そうそう、もう一人あの有名な、えーっと、』
私『ロ、ロック・ハドソン!!!』
叔母『そう!!! ロック・ハドソン!!! 何て言ったっけ、あの映画...』




毎度おなじみのパターンが始まった。
どうあがいてもその映画のタイトルが浮かんでこない。3人とも。
私『うーん。巨人....』
叔母『大いなる西部じゃない?』
叔父&私は沈黙を守った。
こういうとき、真っ向反論するのは怖いものがある。
叔父も長年の経験からそれを知っているのだろう。
『それは違うよ』の代わりは沈黙しかないのだ。

しきりに頭をひねる3人。
ストーリー、共演俳優とかは出てくるのだけれど、タイトルだけが出てこない。
私『なんだか鼻の奥まで来てるのに出てこない鼻水みたいな感じですね』
今になって思えばもう少しマシな例えをすれば良かったと思う。
叔父『はははは。そうだよね〜、あー何だったかなぁ』
私『横文字のタイトルだった気がするんですが』

すっきりしない気分でもんもんとする雰囲気が続く車中で、叔父が突然
『わかった!!』と叫んだ。
『ジャ・イ・ア・ン・ツ!!!』
叔母と私は『そう、そうそうそう!!』と歓喜の声を上げた。

それって巨人、じゃないか。
なんで「巨人」まで出てきていて「ジャイアンツ」が出てこないのだろう。
なんで「横文字だった気がします」まで言っておいて
「ジャイアンツ」に変換できなかったのだろう。
自己嫌悪に浸っているまもなく、叔父が手を差し出した。
『はいっ』

最初に分かった人は五百円もらえる賭けをしていたのだ。
憮然とした表情で叔母と私は5百円玉を差し出した。
無念。実に無念だった。
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by peteandfluffy | 2005-10-22 19:08 | ぼけ  

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