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どぼんとお風呂に2回

Pちゃんの昔話。

どんな子猫でもそうなんだけど、
何にでも興味を示した。

特に、流れる水に対しては関心が強かった。
水道なんか、蛇口をあける度に寄って来て困ったものだ。
お風呂のお湯を入れている時は、
かなり危ないのでなるべくよせつけないようにしていたのだが
やっぱりお風呂場に入ってしまう。
戸を閉めていても勝手に開けるねこだから。

ふと見ると、濡れたステンレスの浴槽の縁を歩いて、
行ったり来たり、うろうろとやっている。
『あぶないってば!』と何度も追い払うのだけれど、
人の隙をついては風呂場に入り込み、
幅5センチ強くらいのところを歩くアクロバット芸を披露するのだ。

そして、案の定。
ある日、
ずるっと落ちた。
浴槽にはすでに半分くらいお湯がたまっていた。
ちょうどその瞬間に居合わせたので、
いざっとばかりに前足をむんずと掴み、
Pちゃんは下半身を濡らしただけで済んだ。

これで懲りるだろうと思ったけれど、
それからも、
どうもちっともその気配がない。

お湯を入れるたびに
のこのことやってきては
浴槽の周囲をうろうろ、うろうろ……
案の定、また落ちた。
今度はお湯がたっぷりとたまっていた。

リビングにいると、
『ざっばーん』という音がした。
これはやったな、と思って駆け付けてみると、
Pちゃんは、湯舟のなかでばたついている。
次の瞬間、
すっぽり全身頭まで、お湯のなかに沈み込んだ。

『ああっ』
沈んだPちゃんが一瞬浮上した。
その瞬間を捉えて、
私はPちゃんの前足を再びむんずとつかみ、
引き揚げた。
掴み方がどうとか、考えている暇はなかった。
じたばた暴れもがく猫を、
力任せに引っ張りあげたような気がする。

引っ張りあげて、
『ぴーちゃん!ぴーちゃん!』と半泣きになって
何度も叫びながら様子をみたら、
特に別状は無いようで、
ただびしょぬれになった体をしきりになめていた。
良かった.........

さすがにそれ以来、風呂に
落ちることは無かった。

でも、おとなになるまで
しばらくは風呂場に出入りしていたなぁ。
その度にヒヤヒヤものだったけれど、
ステンレスの縁を歩くことだけはしなくなった。


ステンレス浴槽の縁を、くわっと眼を見開いて歩く
ピーちゃんの画像があるんだけど、
携帯データのどこかにあるので、
そのうちアップしときます。

by peteandfluffy | 2005-01-19 23:55 | Cats  

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